Towns日記 / 2001年12月1日~
- 2001年3月27日(火)~2002年7月31日(水)
- 2017年11月19日:新レイアウト適用、最低限の加筆修正
第二波攻撃の開始! インストール編
2001年12月1日(土)
午後2時、何もかも忘れ久しぶりに電源を入れる。色々な不都合と共にパスワードも忘れたのでLoginできないが、ディスクフォーマットからやり直すので問題ない。この半年間、Townsの事を忘れていたわけではない。作戦を練っていたのだ。名著Run Run Linuxもすでに6年が経過している。CDも傷んでいるなら新しいTowns版Linuxにとも思ったが、Linuxは確実に肥大化しマシンパワーを要求するようになったと指摘されており、また問題はCDの傷みではなくTownsのCD-DriveにありCDを新しくしても結果は変わらない可能性が高い。そこで、Run Run Linux収録のSlakwareをそのまま使うことにした。
1GB(後日おかしいことに気がつく)のハードディスクをC:D:SWAP:Linux=150:520:30:300MBに区画する。Cドライブを起動用としDOS 5をインストール、CD-Driveの組み込み後、FMR版Filmtn(石田健仁氏作成)がTownsでも動作することを確認、全て順調。事前にRun Run Linux付属CDの総容量が508MBである事はPC/AT機で確認済み、そしてDドライブとして520MBを確保してある。そう、作戦とは私の得意とするCDまるごとコピーである(これも後日気がつく)。
xcopy/sでコピー開始、リードエラーの発生であっという間に停止。コピーできない。しかし、これは予測済み。TownsCDの問題はキャッシュを使用すると改善される、との情報を得ている。早速、CDキャッシュ作戦に着手、が、手元にあるDOS 5のSmartdrvにはCDキャッシュ機能がない事が判明、10分で挫折か?(半年間何を調べていたんだか)。あわてて部屋中掻き回しOh!PC(95年6月号)付録のDOS汎用CDキャッシャーを見つける。やれやれ。キャッシャーを組み込んでコピー再開。確かに無いよりはマシだがエラー頻発、改善されても解決されない。「TownsCD役立たず!」と愚痴りながら最下層フォルダ単位でxcopyが夜通し続く。
2001年12月2日(日)
あぁムカつく。午前4時頃xcopyが終了、寝る。午前8時起きる。前日(と言っても数時間前)xcopyに失敗したファイルを、FilmtnでCDとHDを往復して1個ずつコピーする。手間は掛かるが作業は順調と思ったら、トラブル発生。Dドライブが途中で一杯になってしまった。概算ではあと20MBは必要である。再度確認するがCDは508MB、Dドライブは520MBで間違っていない。異なるファイルシステム間でコピーすると(ディスク上の)容量が変化するのは知っていたが、30MBもの増加は予想できず、余裕は10MBしか取ってない。フォーマットからやり直す元気はすでに無く、je_0_9_6フォルダをCドライブに移動してごまかす。
午前中で大多数がFilmtnによって救済されたが、まだ100ファイル以上を読み込むことができない。コピーしようとすると「用紙がありません」と言う意味不明なエラーが出る不審ファイルprn.tarも見つかる。TownsCDでは表示すらされていないファイルが存在する可能性もある。が、しかし、これは計画に含まれている(除くprn.tar)。 読み込みに失敗したファイルはPC/AT機からフロッピー渡しでTownsにコピーすればよい。2DDフロッピーならフォーマットは共通。まずフロッピーに納まるファイルを先にコピーする。単純コピーはprn.tarを除きあっさり完了した。prn.tarはWindows98では『ファイル使用中』で、2000では『ファイルがありません』でエラーになった。どうもファイル名のprnがシステムの予約語であるためらしい。名前を変えようにも、相手はCDだし・・・ (~_~;)。日本語関連ファイルで基本部分には関係無い(と思う)のでコピーはLinux上で行うことにする。諦めて、夕食、休憩に入る。
午後9時、2DDフロッピーに収まらないファイルのコピーを開始。分割結合ソフトはDivi(エレナ氏作成)を使用、本当に機械を選ばない優れものである。午後11時、prn.tarを除く全てのファイルのコピーを終える。CD1枚コピーするのに30時間以上かかったが、これでTownsCDとはおさらばだ。満足して寝た。
2001年12月3日(月)
のだが、結果が気になって眠れない。インストールしたい、結果が知りたい・・・。まあ、基本部分だけならたいして時間もかからないし、と午前1時からインストールを開始する。D:\TOWNS>installでインストーラが起動、区画の設定初期化、パッケージの選択と順調に進んだが、インストール実行、でSlakwareのCDを要求してきた。無視して進めると本体のインストールはスキップされ、Towns関連部分だけがインストールされてしまった。当然、再起動沈黙である。
インストーラはCDを前提に作られているのか、私の30時間は無駄になるのか、とあせって再度インストーラを立ち上げて安心する。ちゃんとインストールに使用する媒体が選択できるようになっており、ハードディスクも選択可能である。ヨカッタ。こんどはインストール元に/dev/sda4(Dドライブ)を選択し、ディレクトリにTOWNSとSLACK230を指定してインストール実行、しかし「指定の場所にSlakwareが無い」とメッセージが出て、またも本体インストールがスキップされた。入力ミスかと思い、再度インストール。今度は大文字小文字にも気をつけて慎重に指定する、が、結果はまったく同じ。インストーラのバグでCD以外からのインストールはできないのかと不安になるが、再度挑戦。SlakwareのディレクトリにSLAK230ではなくサブディレクトリSlakwareを指定、すると「指定のディレクトリは存在しない」とエラーメッセージがでて、ようやく気が付いた。SlakwareのディレクトリはSLAK230/Slakwareである。
インストール元の指定も完璧、今度こそはインストール成功かと思っていたら「ファイルがすでに存在する」と注釈付きで展開失敗のメッセージが連続している。2回目以降のインストールで区画の初期化を行っていないことが原因で、問題はないと思うが、以後の不安要因を排除するため再度インストーラを起動する。今度は区画の初期化からきちんと行う。「ファイルがない」や「展開失敗」は無かったが、始めてみる(これまでは警告が多すぎて気がつかなかった可能性あり (^^ゞ)「バージョンが古い可能性」の警告がtrn-nntp.tgzとnn-spool.tgzについて出た。この2箇所をOKした以外はオートマチックでインストールは終了した。所要時間は区画の設定初期化も含めて50分程度でCDからインストールした場合の約半分。結果には満足したが、5回目のインストールが終了したのは午前5時、シャワーで眠気を払って出勤。
帰宅後、早速rootでlogin。インストールに使用しなかった関係か、CD-ROMが自動マウントになっていないことに気が付く。mount・・・、前回1度も成功していない。不安を感じつつCDのmountを試みる。どうしたことか一発で成功。fstabにもviを起動して自動マウントされるように書き込む。viで文字が書き込めたことに感動する。cp(コピー)をはじめ基本的コマンドを次々にテストすると今回は全て『解説書通り』に動作する。前回のインストール時には基本コマンド群の中にも、展開失敗で欠落しているものが在ったらしい。
今回の作戦は成功である。TownsCDを用いた欠陥Linuxと、今回のハードディスクからインストールした「まともなLinux」の差は大きい。前回の欠陥Linuxは余りにも挙動不審で、使う自信もなかったし、使う気にもならなかったが、今回の「まともなLinux」はコンソール主体なら十分使えそうである。
早速、前日棚上げにしたprn.tarをコピーしようとしたら、不正なファイル名としてはねられた。Linuxでも使用できないファイル名のようである。prn.tarのコピーは諦めることにする(Linuxでも使用できないなら必要無いような気もするし)。
2001年12月4日(火)~5日(水)
午後10時、拡張部分のインストールに取り掛かる。無駄だとは思ったがインストール所要時間を比較するため前回同様にXシステムも含めた「全てインストール」を選択する。Dドライブ(Dosフォーマット)はmountしなくてもインストール元に認識された。インストール開始、途中でディスクシリーズNで基本部分同様にtrn-nntp.tgz、nn-spool.tgzと、あらたにnn-nntp.tgzに「バージョンが古い可能性」の警告が出る。この3箇所をOKした意外はエラーメッセージも無く淡々とオートマッチクで進む。約3時間半で完了する。前回の「徹夜でエラー監視」に比べれば素晴らしい進歩である。ディスクシリーズNの警告が気になり、DドライブとCDを比較してファイルのコピーもれを点検するが、特に異常は見つからない。警告の原因は不明のまま取り敢えず動作確認をする。
使い物にはならなくても1回ぐらいは画面を見ておこうとstarx・・・、ナニカオカシイ、ドコカチガウ。バッテンカーソルが滑らかに動き、瞬時ポップアップを表示、スクリーンセーバーが数秒で起動しなんと絵が動いている。前回4月の動作確認ではカーソル3段飛び、メニュー10秒待ち、セーバー起動5分待ちで静止画表示、だったんだが?
Towns + LinuxのXwindowはPC-9801(386sx)+ Windows 3.1より快適に動作することが判明。大満足!すでに午前2時を過ぎている、明日も仕事だ、がこれは寝るわけにはいかない。セーバー、ゲームやエディタなど次々にXアプリを起動する。速度が必要なゲームやグラフィック系は辛いが、その他は学習用には十分な速度が得られている。密かにTownsを闇に葬ろうとしていた自分に反省、そのまま出勤。
2001年12月8日(土)
午後9時、JGパックの一部をインストールする。快調に進行しているので、Run Run Linuxを読んで時間を潰す。すると「ハードディスクからのインストールを推奨する」ときっぱり書かれている。CDの丸ごとコピー作戦なんて常識だったことを知る。この半年間、私はRun Run Linuxも読まずに何の準備をしていたのだろう (~_~;)。なお、JGのインストールは問題なく完了し、動作確認もOK。
Run Run LinuxのTowns独自移植ソフト解説にSeejpeg(画像表示)とMpeg_vga(動画再生)を見つける。Mpeg_vgaの方は「データ形式が違う」とエラーになるが、Seejpegの方は動作する。GifとJpegがOKでなぜBmpが処理できないんだと思いつつ、雑誌のおまけCDを表示させる。表示間隔が10秒で描画時間が分単位の、間延びしたスライドショーが始まった。今は亡きPC-9801Tが丁度こんな感じだったなと懐かしむ。CDを取り替えながらスライドショーは続き、気が付けばこのH画像閲覧が私のLinux初仕事となってしまった (^^ゞ
2017年11月19日:追記 確かWindowsでも同じ展開があったような・・・ (^_^;)
2001年12月9日(日)
明け方まで画像閲覧をしていたので眠い(その代わり午後5時まで寝ていたが)。夕食後、日本語環境JEのインストールをする。キーボード定義ファイルは、Townsには関係なさそうなので除外する。問題ファイルprn.tarの影響が出るとすれば今日だ。注意深くメッセージを監視する。が、寝ていた。目が覚めるとインストール完了確認のOK待ちになっている。しかし、これまでの流れから判断してエラーがあればその確認待ちで止まるはずだ。問題はなかったと判断して完了をOKする。名前から推測するとプリンタ関係にトラブルがある可能性もあるが、Towns用のプリンタは3月に廃棄したので、印刷する事は(当分)ないから困らないはずだ。
さっそくCannaの漢字入力をチェックする。なぜかMule(エディタ)以外で漢字入力ができない。Xもコンソールもだめ。Mule上での動作も若干変だが、TownsのキーボードがPC/ATと違うためだと勝手に納得、今回のインストールは完璧と決め付けて、第二波攻撃インストール編を終了する。前日インストールしたJGパックから日本語環境を前提とするゲームをしながら眠る(注:Townsはベットサイドに置いてある)。