Towns日記 / 2001年3月27日~
- 2001年3月27日(火)~2002年7月31日(水)
- 2017年11月19日:新レイアウト適用、最低限の加筆修正
間違いの始まりから中断までの2週間・・・
2001年3月27日(火)
事務室の隅で埃をかぶっていたTownsが、ついに廃棄処分になった。かつて宮沢りえがコマーシャルをしていた。デザインもよくて欲しかったが、当時としても高すぎた。事前調査でTowns版Linuxがあることを確認している。Windowsはもういやだ。Linuxに乗り換えるきっかけにできるかもしれない。でも最終的にはPC/AT版Linuxを使用するわけだし、用済みになったら粗大ゴミだ。しかしLinuxさえ動けば誰かに押し付けられる可能性が高い。何といっても、宮沢りえがかわいかった。(あの純真な笑顔からその後の不幸は予想できなかった。あいつが引退するまで大相撲は見ないと決心したが、もうすぐ見られる?)悩んだ末にこれをGET!
2017年11月19日:追記 自粛中に力士が入替わって興味がなくなり、もう見ていません。ただ最近は、幸福そうな宮沢さんと不幸不機嫌な元横綱をテレビで見かけるようになり、なんとなく気分が良いです (^_^)
2022年1月5日追記 懐かしのCM映像はこちら(YouTube)
2001年3月31日(土)
Townsを我が家に搬入。ほとんど使用されていなかったことが幸いし、マニュアルも全部ある(ほとんど読まないが)。TownsGear?というグラフィカルなOSが付いているが、これは使用しない。久しぶりにDOS起動Diskを作成する。98DOSやDOS/Vと違って、CDのドライバが2つ必要だと言うことが分らなくて、手間取る (マニュアル読めば1分で解決したのに)。FDから起動して、スペックチェック。HD40MB、メモリ2MB、貧相だ。しかし、『るんるんLinux、はねひでや ほか、アスキー出版局、1995』に、メモリ2MB以上の機種(実質全機種)で動作する*と書かれている。安心して寝る。
2017年11月19日:追記 *Linuxが起動する事と、Xが快適に動作する事の違いが理解できていない様です。Linuxに対する期待が高すぎと言うか、若すぎと言うか、バカ過ぎると言うか・・・
2001年4月1日(日)
インストールに使用するのは『るんるんLinux』付属CDに入っているSlackware-2.3.0のFM-Towns版だ。最初の問題を発見する。インストーラーはメモリ4MB以下では工夫しないと動作しない。面倒はいやだ。手持ちのPC/AT用の8MBと16MBの72Pin Simmを取りつけるが、全く認識しない。マニュアルを見ると使用できるのは、1MBと2MBだけらしい。買ってこないといけない。インストールは諦めて、インストール手順を読み返す事にする。あれ、基本システム35MB、Xシステムと日本語環境を含めると120MBは必要と書いてある。しかしHDは40MBしかない上に、貧乏人の敵SCSI接続だ。手持ちのHDはIDEだし、いくら学習用でも日本語が使えないのは困る。SCSI-HDも買ってこないといけない。諦めて寝る。
2001年4月6日(金)
買出しは明日だが、待ちきれない。DosShellで遊ぶが重い。でも明日からはLinux、快適になるぞって、Dosより軽いOSはない。ここでおかしい事に気付けば、無駄金を使わずに済んだのに。いやいや、まだ無駄と決まったわけではない。
2001年4月7日(土)
2MBメモリーはなかったので1MBメモリ6本と、SCSI-HD 1.5GBを2500円で買う。もちろん中古。メモリ6本中の2本が認識され、4MBを確保、これでインストーラーはOK。次はHDの交換だが、ケースは寄木細工の様な構造をしている。どこかにカギになるネジかパーツがあるはずだ。本体右側の穴のなかにそれを発見した。白いネジが見える。ドライバを押しこんだ瞬間、バキっと音がしてネジが無くなった。マズイ、確認のため電源をいれたが電源が入らない。緊急事態、目に付いたネジをすべてはずし力任せにこじ開けると、白い調整ネジが乗った一辺4cmほどの基盤の破片が落ちている。最悪の事態、電源周りの基盤が割れている。もはやこれまでか?諦めて晩飯を食う・・・・。
「チィッ、まだだ!たかが電源をやられただけだ、メインボードがやられたわけじゃない!(懐かしい)」と気を取りなおした。基盤を観察、プリントパターンを7ヵ所つなげばOKだ。接着剤で基盤を接合し、パターンのハンダ付けに挑戦。だめだ、パターンが細かくて隣近所もくっついてしまう。そうだ、電気的につながってればよいなら、それぞれのパターンに乗っている部品の足を直接電線で つなげばよい。エナメル線を探す、が、ない。エナメル線やスペアヒューズを切らすことの無かった電子工作少年は、りっぱに成長し、酒とつまみを切らすことの無いアル中オヤジになっていた。しかたなく壊れたマウスのケーブルから電線を切り出しハンダ付け、簡単に終わる。緊張の中スイッチON、何事も無かったように起動した。HDを交換し組み立てて寝る。
2001年4月8日(日)
早朝から作業開始。区画の確保とか、OASYS領域とか訳の判らん言葉がならぶが下準備完了、インストール開始。Towns版はほとんどオートマチックのはずが、CD-ROMのリードエラーが頻発し、ファイル展開失敗のメッセージを連発している(英語ができない悲しさ、1時間以上たってから気がついた)。中止してDOSプロンプトから点検するがCD-ROMが壊れているわけでも、確かに傷だらけだがCDに問題があるわけでもない。不審に思いつつもCDを磨いて最初からやり直し。すると、インストーラーがデバイス使用中のエラーを出して停止。なんど繰り返しても同じ。再度、DOSプロンプトから点検。CDの回転状況とアクセスランプの点滅から、CD-ROMが遅いからという単純な原因に到達した。CPUからアクセス指示が次々来るが、CD-ROMはそのずっと前の処理をしている。リードエラー・再リードでちょっとでも手間取ると、デバイス使用中と判断して展開処理をキャンセルするらしい。CDをすり切れるまで磨いてから再度挑戦、エラーもなく基本部分のインストールに成功した。たかだか35MBに1時間以上かかった。さっそくRootでログインし、動作確認をする。ちゃんと動いているのにちょっぴり感動したが、まる1日潰れた怒りの方がはるかに大きい。電源を落として寝る。
2001年4月9日(~10日)(月)
日本語環境その他、オプションのインストールだ。良く判らないので、すべてインストールする事にした。自動モードを選択したつもりなのになぜが頻繁にオプション確認メッセージがでる。CD-ROMのファイル読み込み速度も最悪で、いつまで経ってもインストールが終わらない。日付が代わってもまだ終わらない。根気良くOKをクリックし続ける。眠い、意識が朦朧とする、気が付いたら寝ていた。画面には確認メッセージがでている。展開失敗のメッセージもOKしたような記憶もあるが、もう如何でもよい。夜が明けたので、確認メッセージをそのままにして出勤する。
2001年4月10日(火)
徹夜明けの苦しい1日も終わり、Townsの事はすっかり忘れて家に帰ると、Townsの電源が入っている。画面を見るとオプションの確認メッセージが出ている。思い出してしまったので、またOKクリック作業に入るが、うれしいことに2時間ほどで終わった。終わったら寝るつもりだったが、好奇心に負けXシステムを起動する。起動も遅いし、操作も最悪、でも確かにXシステムが立ち上がり感動する。X用CDプレーヤーmixcdでしみじみとCDを聞き、さらに感動する。それなりに満足して寝る。
2001年4月11日(水)
どうにかインストールは完了したものの、遅すぎる。Net上で情報収集をする。さっそくTownsはSimmの67~72ピンの結線でメモリ容量を認識するので、加工してやればPC/AT用8MBを使用できる場合がある、という役立ち情報をGET。手持ちの8MBを使ってさっそく実験、手持ちのSimmのなかに2枚使用可能な物を発見した。しかしいろいろ試したが1スロットあたり2MBしか認識しない。それでも、本体2MB+増設2+2+1MBで7MBまで増やすことに成功した。しかし、使えない12MBに釈然としないものを感じ、ハンダ付けに失敗して1本はゴミになった。それでもXシステムを起動してみると、かなりマシになっているので、納得する。
2001年4月15日(木)
しかし、性能が悪すぎる。Townsでネットサーフィン*をしてる人もいるようだが、この速度では辛いはずで、なにか解決方法があるに違いないと、情報収集。そして衝撃の事実を発見。解決方法はハイスペックモデルを使用することらしい。私のTownsは初期型廉価版猫跨ぎモデルで、世間ではペンティアムを積んだモデルが使われているようだ。これはマズイと探し回ったところ初期型用ODPを発見したが、2万円(もちろん中古)。何も見なかった事にして、しばらくはホームページ作成に熱中することにする。まだ失敗を認めたわけではない。
2017年11月19日:追記 *誤字でもタイプミスでもありません、当時は普通に使われていたIT用語です。