プログラミング / 何を今更プログラミング?

  • 2017年12月13日:作成 12年間放置されていた予定項目です(^_^;)

私事で恐縮ですが・・・初めて触れたマイコンは、むき出しの基盤に16進キーが乗り、4~8桁の光電管(電気式表示機≠LCD)が付いただけの物体で、私には分解中の大型電卓にしか見えませんでした。そいつは魔神語(麻疹語とも)しか解せず、努力むなしく、そいつと意思が通じる事はついにありませんでした。

Epson HC-20
Epson HC-20 (起動します ^_^)

なぜかマイコンではなくパソコンと呼ばれる8BitのBasicマシンが登場した時、私は言葉が通じる、自分にもプログラムが書ける!と狂気しました。市販ソフトなど存在せず、必要なプログラムは自分で書くのが当たり前、パソコンを使う=プログラムを書く事でした。残念ながら、速度に問題がありマシン語に頼る場面もありましたが、オールマシン語に比べればはるかにマシでした。

16Bitの初期Dosマシンは対応DOSアプリが少なかった事もあり、事実上“高速なBasicマシン”でした。Basicでも十分実用に耐える高速プログラムが書けるようになりましたが、この頃には市販(Basic)ソフトが登場し、逆にプログラムを書かない使用者が現れ始めました。勿論、私はしつこく書いていましたが。

ワードプロセッサ 松 Ver.6
日本語ワードプロセッサ 松 Ver.6

16Bitの後期DOSマシンではワープロや表計算と言ったDOSアプリも出揃い、プログラムが書けなくてもパソコンが使えるようになり、プログラミング派は激減します。私もDOS-Basicで過去資産は活かせた事、新しい事はLotus 1-2-3のマクロで解決できてしまった事から、純粋な意味でのプログラミングから離れてしまいました。今にして思うと、日々聞かされるBasic言語の悪口も影響していたかもしれません。

32BitのWindowsマシンの時代になると、ほとんどの事が市販ソフトやネットワーク上を流通するフリーソフトで解決できるようになり、個々人が自分でプログラムを書いて使うと言うスタイルは完全に廃れました。Basicマシンの場合はマシン=開発環境であり、気軽にプログラミングできましたが、その後のDOS/Windowsマシンでは別途かなり高価な開発環境を入手する必要があったことも衰退に拍車をかけたと思います。


たまにExcel VBAを触る程度で、すっかりプログラミングを忘れてしまった私ですが、2,000年頃、業務でHTMLに関わりその延長でJavaScriptをコーディングしたその感想はただ一言、気持ちイイ!

フラッシュバック、鮮やかによみがえるBasicの時代、徹夜でリストを打ち込み講義中に隙を見て紙ベースでバグ取りをする、あの情熱は何処に行ってしまったのか?

何かもやもやしたものは感じていましたが、何か書きたいと言う欲求、書かない事のストレスが密かに蓄積されていた様です。これは金の問題ではない、このままだと窒息してしまう!と購入前提でリサーチしてびっくり、BorlandからC++やDelphiの無償版が提供されており、他にもフリーの開発環境が多数見つかりました。

この状況でプログラミングしない事は許されない、プログラミングに復帰する!とは思ったものの、テキストベース/シングルユーザー(ウインドウ)のBasicプログラミングでさえ誰でも書けたわけではなく、実際には屍累々、落ちこぼれ(頑張って苦しんで結局書けない人)は大勢いました。

現在の巨大OS、マルチタスク/マルチウインドウのプログラミングに自分が対応できるのか正直不安もありましたが、無料だし、まぁ書けないまでも一度くらいはコンパイル作業もしてみたい、とC++コンパイラをダウンロード・・・あっさり書けた (^_^)/。

確かにシステムの巨大化に伴い、プログラミングには高度な技術が要求されていますが、それは開発環境に要求されているのであって、プログラマに要求されているわけではありません。むしろ、強力な開発環境とツール群がプログラマをサポートしてくれるので、ある意味、Basic時代より簡単な気もします。

またハードウェアの著しい進化も見逃せません。最適ロジックは?などと悩まなくても、今時のCPUではどんなアホロジックでもそれなりに走ります。頑張って作り込んだらプログラムがメモリを圧迫し肝心のデータがロードできない、泣きながら機能を削除していく、などと言う悲しい事故も現在のメモリー事情では起こり得ません。


ここまでの流れで私の年齢は想像できると思いますが、ご同輩、そう貴方に呼びかけます

OSの巨大化/ブラックボックス化と引換えに、誰でも使える便利な文具事務用品となったパソコンに多くの“プログラミング落ちこぼれ”が救済された事は確かですが、我々は“落ちこぼれ”だったのか?

否!我々は単に書かなくなっただけで“落ちこぼれ”ではない。今こそ集えBasicの勇者たち!立上がれBasicの勇者たち!機は熟した、プログラミングの世界へ復帰せよ! ・・・ と、まぁここまでエキサイトする必要もありませんが、私たちの世代には、プログラムは自分で書いて使うものだ、と言う拘りが今も生きているのではないかと思います、少なくとも私はそうです。

拘りはなくても、プログラミングは楽しく知的で有意義な大人の遊びです。かつてBasicプログラムを書いていた世代でもう一度書いてみたいと思っている方(思って下さい!)、そんな方のお手伝いをするための項目です。


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