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(2):基礎知識と材料の調達

2001年8月20日作成/2003年9月1日更新/構成変更/1加筆


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旧型機種って使えるの?

十分使えます。しかし、基本的にそう言う問題ではありま せん。身近に廃棄されそうな旧型機種がある方は、 引き取ってゴミの減量に協力して下さい。頑張っても1〜2年後には結局廃 棄処分でしょうが、先延ばしにすることによって家電製品の回収リサイクル体制が(現在 よりは)整って、より環境に優しく処分されるはずです。

まだ量は少ないようですが、日本から旧型のパソコンやOA機器がリサイクル用資源 ゴミとして東南アジアに積み出されています。しかし、現地にはそんな需要もリサイクル 施設もなく、港での陸揚げ量も少なすぎるそうです。そのうち『日本近海、底引き網でパ ソコン大漁!』と新聞に載るのではないかと心配です。

追記:2003年 10月からメーカーによるパソコンのリサイクル処理が義務付けられました。軌道に乗れば (私達の手に中古が入り難くなる弊害も有りそうですが T_T)これまでよりは適正に処理 されると思いますが、逆に処分料後払いの既販パソコンでは不法投棄などが増加する事が予想 されます。不法投棄を防ぎ処分料を節約するためにも、我々(って誰?)の手で極限まで リサイクルしましょう!

Windows95が稼動してネットワークに接続できる ことが私の実用性の判断基準であり目標ですが、化石のような486マシンで も(頑張れば386マシンでも)達成可能です。ネットワーク接続が可能になればバックア ップ用など利用価値が出てきます。ノートの場合は場所も取らず、キーボード・ディスプ レイ付き大容量(?)メディアとして活用可能です。

クソ重い旧型ノートでデータを持ち歩くと、運動不足の解消にも役立ちます。若干心が 痛みますが、ただ(同然)のパソコンは壊れても惜しくない実験用にもなります。壊れて も部品はまだまだ活用できます。

また、小学生の図工レベルで動いてしまう現行機種(パーツ)と違い、旧型機種は様 々な障害を乗り越えないと稼動せず、技術を要しその面白さは格別です。騙されたと思っ て一度は旧型機種の改造・セッティングに挑戦して下さい。過酷な条件下のシビアな セッティングは、現行機種でも有用です。


Windows95とPC/AT

パソコン(マザーボード)の製造年でWindows95稼動の可否を判断するのは、 比較的安全ですが確実では有りません。Windows95発売の1995年以降に製造されていても、 問題だらけで実用にならない機種があります。逆に95の仕様が公開された1994年以前製造 の機種で、Windows95が全て自動認識でインストールできることもあります。

1992年米国製造の互換機でCPUは換装の形跡がありましたから、前オーナーがWindows95導 入用にBiosアップデートなどを行なっていた可能性はありますが、少なくとも1992年製パ ソコンをベースに95が稼動しました。どんなに古く ても32ビットCPUを搭載可能なパソコンでは95が稼動する可能性(だけ?)はあるようです。

Windows95の仕様公開以前に製造された機種で95が稼動することから、95の仕様、特に プラグ・アンド・プレイはかなり初期から個別にあった技術をパクッた、いやいや、集大 成したものではないかと想像できます。極言すれば、1992年以前に存在し たDOSのハードウェアや技術を前提に作られ たWindows3.1の(一部)32ビット版が95であると考えられ、バージョン表示 も95が4.0、98が4.1となっています。かなり稀ですが、Windows95や98のエラーメッセージ で『MS-DOS Ver.7』と表示されることがあります(結構正直者だったりします)。

現実にパーツレベルだと本当に古い16ビット時代の製品が現在のマザーボードでも使 用可能で、特に米国製(米国ブランド)の旧式ボード類の多くはWindowsが標準でドライ バを持っています。ですから、製作(工作)のベースマシンでは なく部品取りが目的の場合には、どんなに古くても 大丈夫です。

確かに、数十個のジャンパーやディップスイッチが付いていてすべて手動で設定する タイプのISA用レガシーカードは、設定情報がないと使用は極めて困難ですが、それ でもジャンパーピンはリサイクル可能(2〜3枚あれば一生分GETできます ^_^;)で、 摩訶不思議、意味不明なパーツを眺めるだけでも十分楽しめます。


旧型機種をGET!?

すでに旧型機種を所有している方は、ここを読む必要はありま せん。貴方のマシンは十分使用可能です。疑 ってはいけません。運命を背負って次項に進んで下さい。

マイクロソフト社はWindows95発表時に『最低386DXのCPUと4MB(日本語版は発売時に 6MBに訂正)のメモリがあれば、少なくともWindows3.1と同等か、多くの場合、より高速 にシステムを動作させることができるとアナウンスしていました(WINDOWS WORLD 1995年4 月号)。しかし、このスペックでは3.1も快適には動作しないような気がし ます。私が経験的に導いたWindows95を稼動させる ための最低スペックは以下のようなものです。

リモート起動(電源管理)ができないぐらいで、特に使用上の障害はありません ので旧型AT機でも問題はありません。ISAや PCIスロットはATXと同一規格でカード類は問題なく使用できます。個人的には ATXよりもモニタ電源の切り忘れの無いAT仕様が好きです。中古価格も捨て値で、時 々ゴミ捨て場にも落ちています(^_^)。

AT機種特有のチェックポイントその1は、I/Oポート用ケーブルが付属(装着)してい ることです。I/Oポート用ケーブルが無いと当然プリンタなど使えません。解説本には 機種ごとに異なり入手困難と書かれていますが、私の交換実験(真相は管理不十分で部品が 入り混じった)ではケーブルは共通規格でした。また、実際に使用されていたパソコンで あれば必要最低限のケーブルは実装されているはずですから、特に気にする必要はないか も知れません。

チェックポイントその2は、ATマウスとキーボードが付属していることです。まれに、 両方のコネクタを持っている機種も有りますがAT用が入手できない場 合にはマウスやキーボードよりも高価な変換アダプタでPS/2(普通のATX)タイプ を使用することになります。最近はUSB接続タイプも(が?)安いです が、旧型機種のUSBに正常な動作を期待する と多くの場合悲惨な結末が待っています。

また、今処分されている初期のPC/AT機は輸入品で、英語キーボードの場合も多 いですが、ちゃんと日本語入力できますから大丈夫です。運が良ければ『高級メカニカル 接点のキーボード』が当たりますが、キータッチは最高です。

CPUは互換品も含め80486以上で あれば問題ありません。80386でも16MB以上のメモリーを積めれば(快適ではないが) なんとかなります。486DX2(概ね50MHz以上)であればワープロ・表計算程度には使え、 486DX4(概ね75MHz以上)になると結構実用性があり ます。

このホームページ『時代おくれ』は画像処 理以外は80486-DX4-100MHz、メモリー24MBの旧型ノートで作成運営されています。

メモリーは12MB以上実装されて いるか、後日入手・実装可能であれば問題ありません。8MBでもなんとかなりますが、かな りの忍耐力が必要です。16MB以上有れば結構いけます。ノートで専用メモリーを使用して いる場合、『探せば見つかるから大丈夫』と言う甘い考えだと失敗します。探しても見つ かりません。ノート、デスクトップともに72ピンSIMMを使用している機種では、機種固有 の認識上限にも注意が必要です。

CD-ROMは(装着スペースが)無くても問題ありません。諸悪の根源USBは必要あり ません。ハードディスクは最悪IDEでも528MBは確実に認識可能ですから、現在実装さ れているハードディスク容量は気にする必要は無いでしょう。

ノートの場合、選択が可能ならTFT液晶を選びましょう。旧型のTFTは今のロー コストTFTと違い(小さいことを我慢すれば)美しく、大変に視認性がよいです。ま た、ポインティングディバイスは、ボールがスティック(キーボードに立ってるやつ)よ り遥かに使いやすいです。個人的にタッチパットは嫌いです。

この程度のパソコンなら、探さなくても見つかるはずです。職場、友人、知人から引 き取ったら、処分料が節約できたと感謝されるに違い有りません。 しかし、『その旧型GET!』と叫ぶ前に、 もう一度冷静にチェックして下さい。上記スペックを満たしていても製 作(工作)のベースに向かない機種があります。その要注意パソコンのチェックですが、 可能な限りカバーを開けて行なってください。

まず、大手メーカー製で独自の工夫がされてい るものは避けること。パーツの流用が難しかったり、ドライバの入手が困難 だったり、ケース・電源すら使い物になら無い場合が有ります。まず、PC/AT互換機 の本家であるIBMのパソコンです。 なぜか本家IBMのパソコンは互換機との互換性が低いです。 次に、NECは互換機ではないと言っています がNECの98NXです。NXには割安 互換機用パーツを使用できないが、NX用の高級純正パーツは互換機で使用できるという、 不可解な現象(Biosレベルの純正チェックか?)に悩まされる事があります。素直なパーツ で作られているパソコンを選びましょう。

デスクトップの場合、CPUが直付けである、PCIスロットがない、メモリーが168ピ ンDIMMでも72ピンSIMMでもない、FDDやIDEポートがオンボードでない、このうちの1項目 でも該当するなら古い(場合によっては本 当に16ビットの)DOSマシンの可能性が有ります。CPUの換装やBiosの プラグ・アンド・プレイ対応で問題が生じたり、パーツの調達が困難(不可能?)な場合 が多いので、自信がなければ避けた方が賢明です。少なくとも最初の1台にしてはいけま せん。

パーツの交換や改造が困難なので、ノートの場 合は入手時にある程度の性能が保証されているもの、概ねWindows3.1が稼動していたもの を選ぶのが正解です(出来れば音源ボード付き)。その場合でも、256色表示 できない、ハードディスクが直付けである、最低メモリー8MBを確保することが出来な い、PCMCIAスロットがない、バックアップ用バッテリーが消耗しており交換(入手)でき ない、このうちの1項目でも該当したら他の人に譲ってあげましょう。


ウイルスに注意!

中古のハードディスクにはウイルスが入っ ている可能性がありますから、自分のパソコンに接続するときは十分注 意して下さい。

私は突然動かなくなった(らしい)パソコンのハードディスクを、自分のセカンダリに 接続して点検中に感染しました。感染経路としては完全に盲点でした(単に私がマヌケ? ^_^;)。内部のファイルが必要でなければ、敢えて危険をおかす理由はありませんから、 一気にフォーマットして下さい。


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