2017年10月15日バックアップの旧・時代おくれです 現行サイトはこちら
ナビゲーションスキップ 本文はこちら
←前
次→
↑目次
表紙に戻る

(7):旧型機種特有の問題

2001年8月20日作成/2005年5月5日更新/ソフトウェアクーラー加筆


Windows9xは極めて不安定なOSであり、負荷が限界を超えると暴走してしまいますが、 低スペックの旧型機種では簡単に限界を超えてしまいます。暴走させない様に負荷をかけ ない使用を心がけるのは当然ですが、完全に回避する事はできません。『なんの事は無い、 負け戦の準備ではないか!(by 義経)』と叱られそうですが、現実的対応として(旧型 機種に限った事では有りませんが)、日頃から暴走による障害と復旧に備えておく必要が あります。


Up

旧型機種の熱対策

旧型機種ではDOS(Windows3.1)では問題無く動作していても、Windows9xに載せか えると、熱暴走を起こす場合があります。 それはWindows9xがCPUに過重な負荷をかけるた めで、その場合、熱対策が必要になります。

デスクトップの場合はフィン(放熱板)を大型のものに取り換える、CPUクーラー を装着する(旧型機ではフィンのみの機種も多い)、筐体全体の換気を良くするなど、直 接的熱対策が可能です。Soket3用のクーラーなどすでに入手困難ですが、Soket7用を加 工すれば取付けられます。前提となる発熱量が桁違いなので抜群の冷却効果が得られ、ほ とんど熱くなりません(^o^)。

しかし、ノートの場合は筐体スペースが極めて限られており、ほとんどの場合、内部 への直接的対策は取れません。放熱効果の高いスチール製の机(あるいはクッキー缶のふ た)に乗せる、扇風機で風を(底面に)当てるなど、間接的かつ消極的な冷却が普通です。

やや、強硬な手段としては『アイスノンのような蓄冷材』に乗せる方法もあります。私 はケーキなどに付いてくる小型の蓄冷材2〜3個(もちろん凍っている)をタオルに包ん で、ノートの下(CPU部分)に当てていましたが、かなり効果がありました(既に過去 形、以下参照)。なお、蓄冷材使用時に扇風機で風を当てる と筐体内部に大量の結露を生じマザーボード を破損します(私は1台壊しました、傾けたらPCMCIAスロットから大量 の水が・・・ T_T)。

熱対策のもう一つの方法としてソフトウェアクーラーがあり、状況によっては絶大な 効果があります。Windows9xがCPUに負担をかけ大量の熱を発生するのは、作業量に関係無 く無意味にCPUを動かし続けるためです。深刻な仕様上の欠陥で、NT系OSでは改善されて います(この辺は受売りにつき『そうなんだ』と納得して下さい ^_^;)。

そこで、ソフトウェアクーラーはCPUがアイ ドル状態のとき『hlt on命令(何もしない)』を連続リクエストし、CPUをとめ発熱量 を減らします。ソフトウェアクーラーの代名詞的存在で あったRain Ver1.0はこちらで(なぜか)手に入ります(^^ゞ。

ソフトウェアクーラーの動作環境は、Penteium以降となっており80486では普通 は起動しません。まれに80486でも起動可能なものがあります が、80486系で使用すると逆効果になる可能 性が高いので要注意です。

80486-DX4の温度をサーミスタで実測したところ、クーラー無しの場合は温度はノコギ リ状の変化(処理中は上昇・アイドル中に下降)を示しなかなか温度が上昇しません。 ところが、クーラー有りの場合は階段状の変化(処理中に上昇・アイドル中は変化せず) を示しどんどん温度が上がっていきます。

これは486系CPUにはバグがありhlt命令が正し く機能しない(ロットが混じっている?)ためで、このリスクを回避するために通常 は80486系を一律除外している様です。アイスノンで冷やさないと30分前後で暴走してい た私のNote-Flexはクーラーを停止したところ、室温27℃アイスノンなしでMP3連続 演奏2時間を達成しました。ソフトウェアクーラーの使用を止めてから蓄冷材は使用して いません。


Turboスイッチ

古い筐体にはTurboスイッチとランプが、マザーボードにはその接続コネクタが 付いています。なんじゃコリャ?と思われる事でしょう、Soket7からPC/AT互換機 に関わるようになった私もそう思いました。最近の筐体にもTurboスイッチが付いて いる物が極、極々稀にありますが、最近のマザーボードで対応している製品は皆無です。 本当に過去の遺物、Turboスイッチは一時的 にクロックアップするための80486以前の機能です。

OS起動時や高負荷な作業(当時は主にGame)を行う場合に、一時的に高クロック 高電圧を与えて処理能力をアップするのに使用します。確かに386〜486搭載機で起動時 やGame時にONにしているとストレスは減りますが、所詮はクロックアップ、正しく セッティングされた状態=スペック上限で動作している状態で常時ONにすると時期に暴 走します。あくまでも一時的な補助手段、必要時に ONにして処理が終了したら速やかにOFFにする、これが基本です。

古い386〜486マザーではそれなりに有効な機能であり、CPU換装時に正規のジャン パ設定で必要クロック(電圧)が作れない場合は、常時ONにして使用する状況も考えら れます。筐体にスイッチが無くても、単純なON/OFFスイッチですから簡単に自作可 能で、常時ONならジャンパーピンで用は足ります。Turbo機能付きのマザーを使用 する機会があれば、ぜひ元気良く、力いっぱい『か そくそぉ〜ち』と叫びながらONにして下さい。気分がすっきりする事請け 合いです(意味がわからない場合は、お父さんかお兄さんに聞いてください)。

なお、一度だけTurboスイッチ用接続コネクタと思われるピンがあるSoket7マザ ーを使用したことがあるのですが、K6が壊れたら嫌なので動作確認はしませんでした(^^ゞ。 スイッチONで何が起こるのか・・・謎のままです。


SYS C: コマンド


Safeモードでバックアップ

まともに動作する状態でこまめにバックアップを取るのが一番ですが、なかなか実行 できません。少なくとも頻繁に暴走する、動作が怪しいと思った段階でバックアップを取 っておけば大事には至りません。しかし、『まだまだ、もう一撃できる!』などと意味不 明な事を口走りそのまま使い続けていると、ある日Safeモード以外で起動しなくなり、 ネットワーク使用不可・バックアップ不能と言う状況に追い込まれます(そこまで解って いて普段のバックアップを取らない私 ^_^;)。

MOやCD-Rのような大容量メディアがあれば良いのですが、かろうじて動作して いる旧型機種にそのような贅沢な拡張は行わないのが普通です。泣きながらフロッピー渡 しでバックアップを取っても限界があります。そのような状況下 ではSafeモードでも動作するケーブル接続に よるバックアップが極めて有効です。

Windowsの『アクセサリ−通信−ケーブル接続』がインストールされていなければ、当 然、ケーブル接続は使えません。Windowsのインストール時に選択していない場合は、『ア プリケーションの追加と削除−Windowsファイル』で追加インストールが可能で、ケーブ ル接続を選択すると自動的に関連する機能もインストールされ ます。Safeモードでのインストールと言う余 計なリスクを回避するためにも、事前にインストールする事を推奨し ます。CD-ROMがネットワークドライブだったためにSafeモードでは追加インストールでき ないなど単なる間抜け、笑い者です。

Lan関連機器の低価格化ですっかり廃れてしまったケーブル接続ですが、極めて汎用性 の高い有用な通信手段です。私はまだLPTポートやCOMポートが無いPC/AT互換機を見た事 が有りませんし、Windowsさえインストールされていれば、ケーブル以外にハードウェアの 追加も不要です。

ケーブルはCOMポート同士を接続するシリアルクロスケーブルと、LPTポート同士 を接続するパラレルクロスケーブルの両方が使用できま すが、高速でその他の使い道も多いことから パラレルクロスケーブルを1本購入・常備しておくと良いと思います。

なおシリアルクロスケーブルより高速と言う意味で、通常のLan感覚で使用できる わけでは有りません。遅いです、死ぬほど遅い、経験的には1〜2MB/分程度です。 それが嫌なら普段からこまめにバックアップを取りましょう(人に言うならまず自分から ^_^;)。

ケーブル接続に面倒な操作は不要で、画面上のガイドに従っていけば接続できます。 良くある失敗は(1)ケーブルが正しくない、(2)ホスト側に共有部分が無い、の2点 です。見かけはまったく同じですがストレー トケーブルでは、永久に繋がりません。使用目的を説明し、クロスであ る事を確認してから購入して下さい。また、ホスト側に共有フォルダやドライブがないと、 接続していても何も表示されません。

ホスト側が動作の怪しくなった旧型低スペック機、ゲスト側が通常のマシンと言う状 況が予想されます。その場合、ホスト側のドライブ全体を開放共有し、ゲスト側からアク セスし必要ファイルをコピーしますが、ホスト側 の負担を軽減するためにファイルは小分けにし、インタバルを置いてコピーするの が安全です。ゲスト側の感覚でファイルを操作されてもホスト側はついてこれませ ん。ましてや、数百MBをフォルダごと一気にコピーすると、数時間連続でディスクに アクセスする事になり、不調の旧型機に止めを刺しかねません(経験者は語る・・・それ っきり起動しなかった T_T)。

なお、ケーブルが異なるためPC/AT互換機とPC-98x1を接続する事はできません。PC-98x1専 用のクロスケーブルは別にあり、PC-98x1同士を接続します。ハイブリッドケーブルを自作 (既製品は存在しないハズ)すれば、接続可能な気もしますが未確認です。


OSの上書きインストール


HDフォーマット不要のOSクリーンインストール


ハードウェアの劣化


←前
次→
↑目次
表紙に戻る